『60点の夫婦でいいのに』は無料で読める？全巻あらすじと感想も紹介

戸川沙紀は尚弥と結婚し、陽菜という娘もいました。

しかし、尚弥が結婚後豹変してしまったため、その結婚生活は幸せではありません。

沙紀もパートをしているというのに、家事はすべて沙紀任せです。

それどころか家事に点数をつけて見下してきて、不満を感じているのでした。

そんな折、陽菜が病気をしてその看病をしていると、またしても尚弥のボヤキが始まります。

そこへ近隣住民の円佳が訪ねてきました。

陽菜ちゃんは病気をしていて大変だろうからとオカズを持ってきてくれたのです。

その一部始終を見ていた尚弥は円佳を100点の女だと褒めたたえ、沙紀にイヤミを言うのでした。

見どころは二つあります。

一つ目は尚弥のモラハラっぷりです。

いくら沙紀がパート主婦をしているからといっても、なかなか酷いものがあります。

家事をしてくれている沙紀を労わったり感謝の気持ちを伝えるどころか、ダメ出しばかりです。

それどころか陽菜が病気の時も同じような調子でした。

沙紀が言い返さないのをいいことに、増長していく姿も見どころと言えます。

二つ目は、一見すると親切な女性である円佳です。

しかし、オカズを沙紀に渡した後、怪しい微笑を浮かべており裏がありそうです。

円佳が差し入れを持って訪ねてきた数日後、彼女は「見せたいものがある」と言って沙紀と陽菜を自宅に招きました。

その見せたいものとはなんと尚弥が使っている腕時計でした。

夫と円佳が不倫しているのではないかと考えた沙紀は、尚弥の入浴中に彼のスマホをチェックします。

するとそこには尚弥と円佳が関係を持っていることがハッキリとわかるやりとりが残されていたのでした。

2巻の見どころは、円佳が沙紀に対してマウントをとりまくってくるシーンです。

沙紀の料理には栄養がないと遠回しに言ってきたり、沙紀がお礼に渡した物を貶したあげく開封もせずゴミ箱に捨てたり、行動だけでなく表情もかなり悪意に満ちています。

娘と仲の良いお友達のお母さんなら、多少失礼なことを言われても大抵の人は我慢すると思いますが、円佳の態度はスルーできる範疇を超えています。

紗希は自分の夫の尚弥が不倫している相手を突き止めます。

その相手は予想通り同じ幼稚園に通っている保護者の1人の円佳だったのです。

その事実を知って腹が立った紗希はもう夫に気を使うことはやめました。

家で尚弥がいつものようにモラハラ行為を展開しても紗希は全くダメージを受けなくなります。

それには内心「不倫しているくせに」という思いがあったからです。

紗希の心の変化がとにかく面白いです。

今まで夫の不倫疑惑がありましたが、それがようやく判明して相手が円佳だったと分かった時の紗希の気持ちが強く伝わりました。

この出来事をきっかけに紗希の中で何かが変わり、尚弥に対しての態度が変わるのが本当に面白く3巻の見どころと言えるでしょう。

途中、円佳の邪魔もありながらもなんとか円佳の不倫を彼女の夫の宗一郎に告げることに成功した沙紀でしたが宗一郎の反応はいまひとつです。

何しろ円佳は不倫の常習犯だったのです。

それを知っていて、それでも円佳と夫婦を続けていくことを宗一郎は選んだのです。

とはいえ離婚を決意した沙紀には協力的で、円佳が動くであろうタイミングを教えてくれて、無事証拠写真を撮ることに成功したのでした。

円佳に邪魔される場面は見どころで、読者としては歯がゆい思いをするでしょう。

ですがその後、なんとか無事に円佳の夫の宗一郎に告げることができます。

しかし、宗一郎はそのことを知っていて、それでも見て見ぬふりで、円佳との結婚生活を続けているという驚きの事実が判明する場面も見ものです。

尚弥が円佳と不倫していると知った紗希は、これからどのような行動に出たらいいのかと考えます。

その後、紗希は尚弥が不倫している証拠を集めるという決意を固めるのでした。

尚弥のスマホを見て円佳とのメッセージのやり取りを確認します。

そこには円佳と愛を育み合うようなやりとりが記録されていて、呆れた紗希は証拠集めに奮闘するのでした。

5巻では紗希の決意に満ちた表情が印象的でした。

完全に尚弥のことを突き放している感じで、もう後戻りできないという感じです。

また、無防備な尚弥が本当に滑稽に見えて仕方がありませんでした。

自分が今窮地に追いやられているということを知らない感じも見どころです。

紗希は娘である陽菜の姿が何処にも見えず、とても焦っていました。

家に帰り尚弥に聞いてみるも、尚弥はスマホをいじりながらソファーに寝転がり「わからん」と一言です。

一緒に探してもらおうと試みますが尚弥は全くソファーから動こうとはしません。

それどころか、紗希のせいでいなくなったという小言を吐いてくるのでした。

6巻では、尚弥のイライラさせられる言動が見どころです。

陽菜がいなくなったというのに全く焦りもしない姿に呆れてしまうこと間違いなしです。

そんな夫をよそに紗希が懸命に陽菜を探している姿にとても好感が持てます。

家で1人くつろいでいる尚弥は、円佳との関係に飽き飽きしていました。

そんな時、紗希に突然声をかけられて動揺します。

紗希と尚弥は、マンション総会にいかなければいけないが、なかなか動こうとしない尚弥と紗希は言い争います。

すると紗希は、モラハラのことをネタに尚弥を脅すのでした。

7巻では、冷静な顔で紗希が尚弥のことを脅している姿にドキドキさせられるでしょう。

今まで尚弥が家庭で主導権を握っていましたが、今では完全に紗希が家の支配者と言えます。

尚弥の悔しそうな顔も7巻の見どころです。

尚弥が離婚を決めていると思い込んでいる円佳は沙紀に嫌な言葉をかけます。

しかし尚弥は円佳を拒絶し、沙紀に許しを請います。

尚弥は都合の良いことを並べ立てますが、沙紀は離婚を宣言。

円佳の夫である宗一郎も自分に縋ってきた円佳に離婚を突きつけるのでした。

その後沙紀は、尚弥と離婚をして慰謝料も取り、正社員になって働き出します。

一方、尚弥はこれまでのことがあり、悲惨な末路を辿るのでした。

今回の見どころは尚弥と円佳の二人が破滅していくところです。

尚弥は自分に自信があり、なんだかんだ謝れば許してもらえると思っていたのでしょう。

しかし沙紀は尚弥を一刀両断。

これでやっと尚弥は目が覚め、自分は取り返しのつかないことをしたんだと悟ります。

散々偉そうにしてきただけあり、絶望に打ちひしがれる姿にスカッとすること間違いないなしの展開となっています。

一方円佳の悲惨さも負けず劣らずの末路となっていて見どころです。

円佳の不倫によって娘である梨佳はつらい日々を送ってきました。

そんな自分に優しくしてくれたのが同僚の瑛次であり、梨佳は惹かれていきます。

過去のトラウマから子供はいらないという梨佳の想いにも瑛次は理解を示してくれ、二人は結婚することになるのです。

瑛次と新居を構えることとなり、子供の頃から付き合いのある陽菜を自宅へ招待しました。

三人で楽しく話していましたが、梨佳は席を外したのを機に妙な考えが頭をよぎる様になります。

こんな自分より、瑛次には陽菜の方がお似合いなのではと。

こうして梨佳はモヤモヤを感じながら、日々を送ることになるのでした。

9巻の見どころは、思い悩む梨佳の姿です。

梨佳本人が不倫や浮気をしたわけではないので、本来なら周囲から責められる謂れはありません。

しかし大人になった今でも、母親の不倫は梨佳にネガティブな影響を与え続けていました。

そのトラウマによって子供は欲しくないとまで思い詰めているのですから、相当なものと言っていいでしょう。

不倫というものは本当に酷いことだとわかる展開になっています。

梨佳は瑛次のスマホに陽菜からメッセージが入っていることに気づいてから、色々違和感を覚えるようになります。

これまでは瑛次のことを優しい人と思っていましたが、実はモラハラかもしれないと感じたのです。

陽菜については怪しいと感じるものの、疑いきれずにいました。

これまで陽菜は自分の味方でいてくれたし、あの陽菜が不倫なんかするはずがないと思っていたからです。

しかし陽菜と話しているうちに、核心をついた質問をしてしまうのでした。

10巻の見どころは、梨佳の心情です。

陽菜は、瑛次の妻であり、そして親友でもある梨佳に黙って、瑛次にメッセージを送っていました。

このことから陽菜は限りなく黒に近いグレーなわけですが、それでも梨佳は陽菜を信じようとします。

学生時代にひどい目に遭っていた自分を助けてくれましたし、そもそも陽菜は親が不倫して家庭を壊してしまうという辛さを梨佳同様知っています。

そんな陽菜が不倫するわけがないと思っていたのです。

この陽菜を信じようとする梨佳の心情が見どころとなっています。

梨佳は陽菜に瑛次と不倫しているかどうか聞いてみました。

すると陽菜は全否定し、嘘をついているような素振りもありません。

それどころか事情を知ると、いつでも頼ってねと梨佳の味方になってくれるのでした。

一週間後、梨佳は瑛次と共に義実家へ出掛けることになります。

ここで梨佳は瑛次の様子に違和感を覚えました。

赤ちゃんには嬉しそうに接しますし、従姪である姫ちゃんとの距離感も普通ではありません。

それどころか姫ちゃんは梨佳に宣戦布告のような言葉を投げかけてくるのでした。

11巻の見どころは、瑛次の姫ちゃんの動向です。

梨佳は瑛次の不倫相手は陽菜ではないかと考えていました。

しかし陽菜と話してみた結果、そういう気配はありません。

そう思っていた矢先に浮上したのが、この姫ちゃんでした。

瑛次の距離感は異常ですし、思わせぶりな会話もしています。

挙句の果てには梨佳に宣戦布告ともとれるような言葉を投げかけてきました。

この不敵な態度は必見です。